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たまには怖い話でも…(ガチ金縛り)

まず最初にお断りしておきますが、今回はホラー要素を含む内容となっております。

そう言ったものが苦手な方はここまでにしておいたほうがいいかと思います。

ご訪問ありがとうございました!せっかくなので他の記事も目を通してみてください。

他は割と真面目に書いておりますので。(^ ^)


とはいえ、がっつり作り込んだような「怖い話」をするつもりはありませんので

多少の免疫がある方はご自分が耐えられるところまで読み進めてみてください。

ちなみに、私が実際に経験した金縛りの話です。



よろしいでしょうか?

それでは話し始めますね。


あれはまだ私が若かったころのお話。

ギラギラと太陽が照りつける真夏のことでした。

南国のリゾートホテルでビーチスタッフとして働いていた私は真っ黒に日焼けして

毎日海を眺めて楽しんでました。


その日はたまたま非番で、特にやることもないまま部屋でのんびりとしていました。

時間帯は覚えてないのです。午前だったのか午後だったのか。

ただまだ明るかったことは間違いありません。

窓全開でいると部屋の中は意外に涼しく、心地よい風が頬を撫でます。

ベッドに寝そべりながら傍らに置いたパソコンで動画を見つつ

うつらうつらとしてきたのです。


ふと気づくとうつぶせのまま寝ていました。

(あー寝ちゃったか。ん、まだ明るいな)

部屋全体が明るく、外からは行きかう車の音やはしゃぐ子供の声が聞こえてきます。

いつでも昼寝は気持ちいいものですね。


さて、そろそろ起きようか。

体に力を入れようとしてもなぜか入りません。

(ん、あれ?)

何かおかしいな、と思うもまあ寝起きで力が入らないことはよくあること。

しばらくそのままの体勢でいました。


トンっ


不意にふくらはぎのあたりに重さを感じました。

(?)


少し話は変わりますが、小型の室内犬を飼った経験のある方はわかると思いますが

寝ていると犬が体に乗ってくることがありませんか?

夏は暑いらしく足の間で寝たり、涼しい床に移動したりしますが

寒い冬はまるっきり体の上に乗ってきたり、普通に布団に潜り込んできたりします。可愛いんです。


そう、まるで小型犬が乗ってきたかのようでした。

重さは完全に同じ。

しかし当然そこでは犬など飼ってもいません。


混乱する間も、その「なにか」は

トン…トン…トン…

とふくらはぎから腿裏、そしてお尻へと登ってくるのです。

(え、ちょっとなにこれ)


実は実家で飼っていた小型犬がなくなってから数年が経ったころで

まだその感覚が体に残っていたのです。

(もしかして、君なのか?)

愛犬が会いに来てくれた。そう直感しました。

それほど重さなどがそっくりだったんです。


しかしうつぶせで何も見ることはできません。(目はあけられます)

体はまだいうことを聞かないし、寝返りを打つことも出来ないのです。

(もしやこれが金縛りか!)

今まで経験したことないので若干興奮しつつ

でも正体不明の「なにか」が迫ってきていることの恐怖でおかしくなりそうでした。


ほんの一瞬のことでしょうけど、かなり長い時間に感じました。

背中まで来た頃、ついに息遣いまで聞こえてきたのです。

明らかに人間とは違う、動物のもの。それでいて少し激しい。

それはまるで小さな猛獣のようでした。


(愛犬ではない…!?)

もはやこれが現実なのか夢なのかもはっきりとはしません。

でもせめて愛犬であって欲しい、その願いも空しくなるほどの息遣いでした。

私の愛犬はこんなに激しい息遣いじゃありませんでしたっ


これは夢なのか。

そう思いたいのですが、意識ははっきりとしています。

それどころかパソコンではつけっぱなしの動画が流れているのが分かるし

窓の下では相変わらず車の音や行きかう人々の喧騒が聞こえてくるのです。

これは紛れもない現実・・・


ついに頭の後ろまで来てしまいました。

激しい息遣いがすぐ後ろで聞こえています。

背中に感じる軽くも確かな重み。すぐ後ろの息遣い。

全て現実感があるのです。

怖い。


さすがに怖くなってきました。

さっきまでは混乱と興奮と追慕で忘れてましたが

完全に恐怖が意識を支配してきました。

な、何をされるんだ…?


このまま食べられるのか。

後ろからかじられるのか。

呪われるのか。

殺されるのか。

そんな恐怖の中で必死に動こうとするも動けません。恐るべし金縛りです。

そんな中でも場違いなお笑いを流している動画が間抜けです。


ギュイイィィーーン

突如頭をドリルで貫かれたかのような音がしました。

と同時に本当にドリルで突き刺されているような圧迫感を感じました。

不思議と痛みはほとんどありません。

しかし歯医者のドリルのあの不愉快な音のようなので耳障りだし

感覚として例えば宇宙人に未知なるドリルで頭を突かれているようなといいましょうか

痛みはないものの頭の中をこねくり回されているような感覚はあるのです。

さすがに怖すぎます。


それと同時にだんだんと目の前が白くなってきました。

以前お話したことがありますが、貧血になったときのような感覚です。

(これは…やばい…かも)

だんだんと意識が遠のきそうになってきました。


最初にトンっと乗ってきてからここまではほぼ一瞬です。

しかしながら数十分もたったような気さえするのです。

ついに金縛りにあったという興奮は早くもどこかへ消え、

とにかく早く終わってくれ!と祈るだけになりました。


しばらくドリルで頭を貫かれていたらだんだんと音が小さくなってきました。

これは私の意識が飛んできているのか、本当に音が小さくなっているのか。


そう言えばドリルあたりから外の音が聞こえにくくなっていたことに気付きました。

それが落ち着いてくるのと反比例してだんだんと大きくなってきました。

どうやら意識が飛んでいるのではなく、ドリルの音が小さくなったようです。


それと同時に背中にあった重みがスッと消えていきました。

あれ?と思う間もなくいつの間にか消えていたのです。

試しに手を動かそうとしてみると、ついに動きました。

どうやら金縛りは解けたみたいです。


恐る恐る寝返りを打ってみると、そこにはいつもと変わらない風景があり

動画の流れているパソコンや、全開になった窓、椅子やテーブルが見えます。

正体不明の「なにか」はもういません。


少し落ち着いてきたらベランダに出てみました。

眼下の大通りにはいつも通りの車の往来があり、ちらほらと人も歩いています。

うん、現実だね。




これが私の経験した金縛りの全てです。

あれは現実だったのでしょうか。


金縛りとは肉体が寝ているのに頭が起きている状態で、

要は起きたまま夢を見ている状態だ、と言います。

確かに動画を見たまま寝ることで脳に負担をかけていたのかもしれません。

日頃、ビーチで走り回っている疲れが知らないうちに蓄積していたのかもしれません。

全ては現実に感じましたが、あの重さを感じたのは夢だったのかもしれません。

愛犬を懐かしむ私の無意識の想いが、あれを呼んだのかもしれませんね。


しかし、とも思います。

あなたは金縛りにあったことがありますか?

それはどんな体験でしたか。やはり怖かったですか。

私は・・・確かに怖かったのですが

今思い返すと何か懐かしいような嬉しいような、そんな気さえするのです。


いや、やっぱり怖かったな。うん。

怖さマックスでした。すみません。

もう二度と体験したくはないですね。


最後までご覧いただきありがとうございました。

おそらくそんなに怖くはなかったと思いますが、今はまだ春なのでこんなところで。